N-moca DEEP

Everything should be okay because YOU ARE ALIVE.

シャチショーのこと

カルト宗教と政治の腐敗に光が当てられる日々で精神的に疲弊しているなか、海遊館のアザラシの赤ちゃんの動画がYouTubeでレコメンドされていて、それを見て心底癒やされた。そこからアザラシの動画など見ていたら、某水族館のシャチのショーにてシャチがボイコット、という動画がオススメされた。

もうずいぶん前にシャチのショーって問題になってなかったけなあ、と思いながら見ると、その動画投稿主はむしろシャチショーには好意的で、健気な一頭のシャチとトレーナーの起死回生劇を称える内容になっていた。たしかにトレーナーとの信頼関係は強く、またトレーナーも優秀であることが明らかにわかった。

それと同時に、ボイコットするシャチもいるって要はシャチは喜んでそれをやってるわけではなく、調教されてしかたなくやってるわけだ。それで以前に聞いた記憶のあるシャチショーの問題は何だったか検索したら、それはアメリカの話だったようだ。

水族館からショーが消える? 米シーワールド、シャチの繁殖・飼育中止 イルカやアシカに影響も(1/3ページ) - 産経ニュース

日本では今もショーは続けられていて、だからこそ私が見たような観客による動画などもシェアされているわけだ。シャチショーにもネガティブな側面だけではなく、トレーナーやシャチ自身の努力やその成果を発揮するステージ、信頼関係の美しさなどポジティブな側面もあるとは思うけれど、シャチが自分からやりたくてやっているならまだしも、シャチを商売道具と捉えているからこそ成り立っているわけで、私自身は今となっては素直にポジティブな面だけに注目して絶賛する気にはなれないなあ、、と思った。

私は和歌山県民なので、イルカ漁やクジラ漁のこともやっぱり心が痛むところだけど、こういうものは長い年月をかけて関わる人自身の価値観が徐々に変わっていくことを待つしかないのではないかとも思う。難しすぎる問題なので私はできれば避けたい。

私は食肉もできるだけ避けるようにしているくらいなので、当然イルカやクジラの肉を食べたいとも思わないし、動物の権利というものはやっぱり議論されるべきものだろうとも思っている。

ただ、批判する側の人の中には、批判したいがために相手への寛容さを完全に失ってしまっている人もちょくちょく見られる。動物の権利を主張するなら、人間に対する尊重や礼儀、誠実さも忘れてはいけないと思う。

シャチショーが廃止されたり、ペット動物の売買が禁止されたりというようなことは私は歓迎する。観る側の人々が、自分が楽しければそれでいい、ではなくその裏に何があるのかまで思いを馳せられるような社会に、なったらいいなとずっと思っているけどむしろなんにも考えないほうへ導かれているのだろうか。

考えるというめんどくささから逃げない教育を望みたい。

[Posted at 13:10]