「風の時代」は土星と木星のコンジャンクションのサイクルを語る言葉ですが、水瓶座に冥王星が入ることもまた、ひとつの風の星座の時代を強調するように思われます。
西洋占星術で「◯の時代」と呼ぶのは、ゆかりさんの説明にもあるように、木星と土星のコンジャンクションにまつわる表現なんだけど、時を同じくしてトランスサタニアンのイングレスもあるので、ついついトラサタ3星が風の星座にイングレスする、と勘違いして記憶してしまっていた。でも海王星が移動する先は牡羊座であって、火の星座。
1.木星と土星のコンジャンクション
西洋占星術では、天体同士が形成する角度が意味を持つ、と考える。その中でも天体同士が重なるタイミングは特別なとき。太陽と月でいうなら新月のタイミングのこと。
各天体は、12星座360度を、それぞれの速度で進む。太陽は一年で360度を一周、月は約一ヶ月で一周する。
太陽から離れるほど一周するのにかかる時間は多くなる。だから一年で1星座(360度の12分の1)しか進まない木星と、1星座進むのに2年半かかる土星が、コンジャンクションになるタイミングはそう多くない。単純に考えて木星のほうがどんどん先に行ってしまうので、たとえば牡羊座0度でコンジャンクションしたとしたら、次回のコンジャンクションは木星が一周して戻ってきて周回遅れの土星に追いついたとき、となるわけだ。それがだいたい20年ごとになるらしい。
この、木星と土星のコンジャンクションのことを「グレートコンジャンクション」、略して「グレコン」などと呼ぶ。以上をまとめると、グレコンは約20年ごとに起きる。
そしてその、約20年ごとに起きるグレコンの星座は、約250年だったかな?の周期で同じ元素(火・土・風・水)が続くことになる。正確には途中別の元素のときもあるんだけど、それは次の時代の予告のようなものになるようだ。
というわけで、2020年のグレコンが水瓶座で起きたのを筆頭に、今後しばらくは風の星座でグレコンが起きることになる。それをもって「風の時代」と呼んでいて、これこそが「風の時代」の正体。
2.トランスサタニアン3星の星座移動
天体が星座を移動することを「イングレス」と呼ぶ。そして「サタニアン」の「トランス」、つまり土星より向こう側にある3天体のことを「トランスサタニアン」略して「トラサタ」と呼ぶ。
トラサタは1星座(360度の12分の1)を通過するのにめちゃくちゃ時間がかかる。それだけに、トラサタは時代の色を表すと言われていて、トラサタが星座を移動するってことは時代の色が変わるってことになる。
トラサタ3天体が1星座進むのに、天王星は7年ほど、海王星は14年ほど、冥王星は20年ほどかかる。
3天体とも「逆行」という現象が起きるために、一度星座を移動してもまた元の星座に戻る、ということを繰り返す。そうやって3歩進んで2歩下がる、みたいなことをしながらちょっとずつ進んでいくと、ある時点で2歩下がってももう前の星座には戻らない、ということになる。
まさに今、冥王星がそれを山羊座と水瓶座でやっていて、今月20日に水瓶座に移動するともう山羊座には戻らない。これからは3歩進んで2歩下がるを水瓶座の中で進めることになる。
この水瓶座も四元素は「風」であり、冒頭のゆかりさんの引用はこのことを言ってるわけです。
さらに、同じようなことを2025年から2026年にかけて、海王星は魚座(水)と牡羊座(火)で進め、天王星は牡牛座(土)と双子座(風)で進める。
海王星は2026年1月末頃に牡羊座に入ったら、そして天王星は2026年4月に双子座に入ったら、もう前の星座には戻らない。そういうわけで、冥王星の今月のイングレスに始まって、2026年4月までにトラサタ3星がすべて星座を移動し、時代の色が変わる、と読まれるのです。
3.まとめ
2026年からしばらくは天王星と冥王星が風の星座に長期滞在することになる。このことがもともとの意味である「木星と土星のコンジャンクションが風の星座で続く時代」ということに重なっていることは、風の要素を強調することになる。それも「風の時代」という言葉が広く知れ渡る理由になったのだと思われます。
ブログに書いてもまた忘れそうだけど。冥王星が水瓶座に入り切る前に、知識の整理として投稿しておきます。
[2024-11-15 15:05]