社会の一員としてはそうも言っていられない。地球には優劣というものが存在してその上で社会が成り立っている。ナンバーワンにならなくてもいいけどメンバーに選ばれないと話にならないってこともある。そういう他者からの評価はなくすことができない。その上に自分の生活はある。
だけどそれをもとに自分を評価するのはまた別の話で、選ばれなかったから自分に価値がないということにはならない。選ばれなかったということはその場にふさわしい価値は自分にはなかったということかもしれないけど、それだけが自分の生きる道ではなく、むしろ他に道はあるということが示されただけかもしれない。
それを勘違いして自分はダメな人間だからと決めつけて、倫理的に認めがたい行為に走ったり、自分や他人や動物やモノを物理的に傷つけたりするのは、ダメだと思っている自分をさらに押し下げる行為に他ならない。
自分がどれだけダメな人間に思えても、それより下には落ちないと踏みとどまっているとしたら、もうそれだけで合格である。自分が理想とする言動ができなくても、それは今の自分にはそれだけの余裕がないだけなのであって、別にそれを蔑む必要もない。ただ現状維持を目指して呼吸を続けていればとりあえずはそれでいい。今は余裕を作ることが最優先なのであって、余裕ができたらその分できることも増えていく。
今の自分には余裕がないこと、どうすれば余裕を作れるのかだけ考えていればいい。それで十分なのであって、それ以上を自分に求めなくていい。今できることだけをすればいい。そういう自分を許すことができたらもうそれだけで自分に勝っているのだ。
[Posted at 10:45]
