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西洋占星術とインド占星術と実際の宇宙の星々のこと

2010年頃に石井ゆかりさんの占いを知って以来、西洋占星術は事あるごとに心の支えにしてきた。と言ってもそれはほとんど「溺れる者にとっての藁」に近いもので、当たってんのかどうなのかよくわからんけどその辛い時間をやり過ごすためのツール、という感じ。そうこうしているうちに状況や心境は変わっていく。変わったら変わったでまた別の苦しみや辛さが待っていることもあるけど、その都度それをやり過ごすためのサプリやプラセボ薬のようなもの。

しかし時に深く心に訴えかけてくる符合もある。そうなるとさらに研究し、できることなら有効活用したくなるってもの。これはいったい実際のところ何をやっているのか、ということを見極めようとしているんだけど、私にはとても難しく一筋縄ではいかない。

というわけで、ここにわかったことをまとめてみようと思う。

なお、以降実際の宇宙の星々のことを「天文学」、トロピカル方式の占星術を「西洋占星術」、サイデリアル方式の占星術を「インド占星術」と記します。

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【もくじ】

1.春分点

天文学 天球上の黄道と天の赤道の交点
西洋占星術 天文学と同じで、ここが12星座の起点
インド占星術 ある恒星を基準にした点

紀元前500年頃、メソポタミアで、12星座という天空分割システムが考案されたと言われており、その後古代ギリシャの天文学と結びついて占星術が成立した。この時、12星座の起点は「ある恒星」だった。その頃の春分点(黄道と天の赤道の交点)はこの恒星の位置にあった。なので当時にタイムスリップすると、西洋占星術もインド占星術も同じ位置を起点として黄道を12等分し、牡羊座から魚座まで名前がつけられていて、かつ実際の空の星座も等分ではないと言っても同じような位置にある、ということになる。

しかし地球の歳差運動によって、春分点は西へズレていく。72年に1度ずつズレていき、現在の春分点は空のうお座にあるらしい。それでも西洋占星術ではその点が12星座の起点であり、牡羊座0度と定めて黄道を12等分する。

一方インド占星術では「ある恒星」を基準にしているので、紀元前500年頃とほぼ変わりなく(?よくわからない)、少なくとも西洋占星術の春分点ほど離れていない。よって星座も空の星座と比較的近いところにある(らしい)。

2.12星座

天文学 実際の宇宙の星々のグループ(追記:後述)
西洋占星術 春分点(移動春分点)を起点に30度ずつ等分し、牡羊から魚まで順に並んでいる
インド占星術 ある恒星を基準にした点(固定春分点)を起点に30度ずつ等分し、牡羊から魚まで順に並んでいる

西洋占星術もインド占星術も、それぞれの春分点を起点に30度ずつ12等分し、牡羊から魚まで順に並んでいる、というシステム自体は同じ。なぜならそれぞれの体系ができあがる前の、もともとの占星術がそういうシステムだったから、ですね。

そして西洋占星術では春分点は天文学と同じもの。しかしその点を便宜上「牡羊0度」としているだけで、12星座と空の星座に関連はない。

一方インド占星術では春分点は天文学と異なる。しかし12星座の起点を便宜上「春分点」と呼んでいるだけであって、星座の位置は西洋占星術と比べると実際の空の星座近くにある。ということ。

つまり、インド占星術のほうが、実際の宇宙の星々の要素が多分に含まれている。

3.ハウス

西洋占星術ではハウスの計算方法は無数に(?)あって、プラシーダスやコッホのように違うとはいえ近いシステムもあれば、ソーラーサインハウスシステムのようにその他のハウスシステムとは大きく異なるシステムもある。そのため、ハウスシステムはあまり重視しないという西洋占星術師もいるらしい(ネット情報)。

ただし全体向けの運勢占いは、太陽星座を第1ハウスとしたソーラーサインハウスシステムで読まれている。この方式だと12通りの運勢を読むだけで済む(それでも十分多いですが)。

石井ゆかりさんは、本の中で「個人的な感覚としては、ソーラーサイン・ハウスシステムは比較的短期的な運勢をトランシットで占う場合に向いており、プラシーダスなどアセンダントを基準にする方法は、長期的な占いをするのに向いている、という気がします。」と書いておられます(記事末尾リンク書籍 P.133-134)。

インド占星術では、サインよりむしろハウスのほうが重視される。サインの0度から30度をそのままハウスに適用する「ホールサイン」システムのみが採用されている。というわけで、インド占星術では出生時刻が必須の計算条件になる。

4.その他

西洋占星術では、天体の位置を度数単位で重視し、天体同士の角度(アスペクト)によって意味を読み取る方法も重要に扱われる。

一方インド占星術では、アスペクトもハウスで見るなど、天体の位置の度数の重要度は低くなる(ただしこれは私の習熟度が足りないためそう理解しているだけかもしれません)。それよりも、インドで古来より使われてきた「ナクシャトラ」という月の運行をもとにした占術や、出生図(ラーシチャート)をさらに詳細に見る「分割図」という手法など、独特な読み方がされる。

どちらの占術も、それぞれの神様が背景にあり、それぞれの神話や哲学を学ぶことも、より深く理解するためには必要なのではないかな、と思います。そこでインドは固有名詞が頭に入ってきにくい。。それも難しく感じる一因です。(個人的感想)

5.まとめ

ネット上にある考察などを読ませていただくと、どちらが正しいというものでもない、と考えている専門家が多いのかな、という印象。もちろんそれぞれの立場によって、どちらも所詮占い、と見る人もあるし、西洋占星術のほうが当たると考える人や、インド占星術こそ読む価値があると考える人もいる。ということで、結局のところ自分としてはどの考え方がしっくりくるか、という話に過ぎず、自分にとってしっくりくるからと言って他人にも当てはまるとは限らず、どの占術を使うにしろ他人に押し付けることはできない、というごく凡庸な答えに辿り着く。

しかしまあそれがじっさいのところであり、自分にとってどの考え方がしっくりくるかは、数こなすしかないのかなー。

現時点での私の感覚としてはインド占星術を学ぶべき、西洋占星術は今ひとつピンと来ない、と思ってるんだけど、西洋占星術も時々ドンピシャで当ててくるしバカにできないとも感じる。

さて、この旅に終わりはあるのか。。


【参考文献】

[2024-06-05 16:20]



今日も引き続き占星術と宇宙のことを考えている。天文学でいう星座のことを調べ直してみると、完全に勘違いしていることがわかった。

星座というとオリオン座のように、特徴的な星と星を1つのグループとして見立てたもの、だとばかり思っていたけど、それはある時代までで、現代では赤経と赤緯で区切られた領域に名前を付けているのだそうだ。星どうしを結んだものは「アステリズム」というらしい。
88星座と国際天文学連合|国立天文台

とは言え星座といえば星と星をつないだものなのでは?と思うけど、古代からそんなふうにして星と星をつなげていった結果、星座と星座がごちゃごちゃして重なったり「乱立」した結果、スッキリと分けましょう、という話し合いにより、領域に分けられて星座どうしが重ならないように定められた。そして星座の名前の由来はやはり星と星を結んでイメージしてつけられた名前、ということなのでしょう。(もともと乱立していた星座を減らしていったと予想、なのでもともとあった名前、なのかな?)

本日はここまで。続きはまた今度。。

しかしこの話、前にもどこかで読んだ覚えがある。。本だったような。。

[2024-06-06 17:10]